君の行方
鼻毛が伸びる。
あまりにも伸びすぎて、ヒゲなのか鼻毛なのか分からない時がある。
鼻毛フューチャリングヒゲなのかヒゲフフューチャリング鼻毛なのかが問題だ。
だから鼻毛を時々切っている。
奥を切りすぎて、血を流したこともあった。
それでも僕は切っている。
切った後、ティッシュ、ティシュー? ティシュ? を鼻に突っ込んで切れた鼻毛を取り除く作業に入るのだが、思ったより毛が確認できない。
思ったよりというのは、切っている時は鏡も何も見てないから、切り応え感からいうと、思ったより取れてない。取れ高がない。
毛ガニ漁に出たけどいらないカニばかり取れたみたいなものか。違うか。
本当はもっと取れているはずだ。倍くらいあってもいい。(それぞれで取れ高は想像してください。その倍です)
そのあと1/2の切れたはずの鼻毛はどこに行ったのか。
鼻には副鼻腔という空洞みたいな箇所が左右2ヵ所ずつある。
一つは眉間側の眉の上あたりだ。もう一つは眼下、頬のあたりにある。
おじさん顔のCT撮りすぎてくわしくなっちゃったよ。
その副鼻腔に膿や鼻水がたまり、鼻炎となる。普通はそこから鼻へ出て行く道があるのだが、人によっては、僕の場合は右頬の道が狭く抜けにくいから炎症を起こし、膿になるという。
眉間側の副鼻腔に膿がたまったら髄膜炎などの病気も起こす危険性があるが、僕の場合は頬の副鼻腔だから安心して欲しい。
それは置いといて。
これを読んでくれている希有な方はもうお気づきだろう。僕が言わんとしていることを。
そう、その鼻毛は副鼻腔に行っているんじゃないだろうか。あまりにも経年、蓄積され、気づいた頃には僕の副鼻腔には細かい鼻毛がビッシリビシエド入っているのではないだろうか。
数年前になるが、何か鼻にずっと詰まっている感覚があり、フンッ、フンッと「もうここから頭蓋骨が転げ出て来てもおかしくない」っていうほどフンッ、フンッとしたら、まるでネジの様な鼻くそが出て来たこともある。あまりにも珍しい語りなので写メを撮りたかった程だ。撮ってない。後悔している。
また話が脱線してしまったが、その副鼻腔に詰まった鼻毛が今どれくらいあるのだろうか。まるで排水口にたまった毛をこそぎ取るかの様に日本水理に洗浄をお願いしたい。
今の切なる願いである。