飲みこもうと思ったけど吐き出すことにした
2月の下旬に差し掛かる頃、一人のお客さんがきた。
近くの飲食を営んでいる方で、12月に閉店をしたからその通知のはがきを出さないといけないとのこと、2月中には出したいから、何とか急ぎでやってくれないか、と。
特に難しい仕事でもないので大丈夫だろうと踏んでその場で金額も提示し、ハガキ代も立て替えないといけないから、急いでやりますと申し上げた。
と言っても、仕事は詰まっていたので何とか時間を割き翌日にFAXで校正を提出したのだけれども。
FAXを送った後、1時間は経っただろうかすぐ電話があり、
「変更があるから少し待ってくれ」とのこと。
そこから1週間全く連絡が来なかった。
その電話に出たのが僕ではなくもう一人のおばちゃんなのだが、その電話があったことを聞いてから「なんかきな臭いな」と感じていた。
2月中と言われていたまま連絡が来なかったが、すぐ修正してすぐ印刷にとりかかろうとはがきは購入していた。だが連絡がないまま3月に入ってしまった。
だいたいどういうことなのか想像がついたが、連絡を一つもよこさないでうやむやにしようという姿勢が許せず、今度は僕から電話をしてみたのが3月初日。
返ってきた言葉が、想像通り、
「キャンセルで」。
それは分かっていたし、先に購入したはがきだってどうにでもなるっちゃなるけど、すごくその身勝手な言い様に腹が立ち、
「お急ぎだと言われていたのではがきも購入して準備していたのですけど」
と言ってしまった。
すると相手が「どういうことだ、まだ発注はしてないけど」とのたまう。
「発注はお客さんが来られたときに、原稿もいただいて、枚数も確認して、納期もお聞きして、『じゃあFAXで一度文字組したものをお送りします』と申し上げたのに、発注していないとおっしゃるんですか?」と僕。
「レイアウトが気に入らないからキャンセルと言ってるんだ」と相手。
「レイアウト気に入る、気に入らないはともかく、あの時点で発注を受けた状態なのでそれの対価はいただかないと、それが取り引きじゃないですか?」と僕。さらに、
「じゃあ、お客さんの店に来られた人が『焼きそば1人前』って頼んで、焼きそばを作った後に『やっぱりおいしそうじゃないからいらない』って言われたらお金取らないんですか?僕なら取ります」と。
ここがまずかった。相手の逆鱗に触れたのだ。
「じゃあ、お前いくら払たらええねん!」と怒号。
「そういうことを申し上げているんじゃありません。もちろん金額が高い、低いということでもないんです」と僕。
と、ここまで書いたけど、僕は何を言いたかったのか、というのは、
「最低限のモラルの問題」。
後々に相手のお客さんは正直に言われたのだが、
・発注をした後に子どもがはがきぐらいだったら家のパソコンでやってあげると言われた。
・その後そちらから連絡がなかったのでうやむやにできると思っていた。
と、正直に言われ、謝罪も受けたので、改めてキャンセルということになった。
正直、代金ももらいたかったけど、初めての発注ということでもなかったのと、こちらの落ち度もなかったかと言われるとそうでもないので無償にした。
今でも思い出すとカーッとなるが、こういうこともあるだろうと思い過ごすようにしたが、別のお客さんで同じようにうやむやにされそうだったので思い出してしまい(なんて嫌なトラウマ)、今未然に防ごうと必死なのである。
上記の連絡のやりとりはもっと時間を費やしたし、お互い売り言葉に買い言葉の状態にもなったことは自分としては反省している。
あ〜忘れさせてよ〜(泣)