文章を打ちながら、微妙な心境の変化
ハイヒール(パンプス?)のコツコツ音が好きだ。
道を行く先で、女性から奏でるコツコツ音を聞くと、思わず立ち止まってしまう。
かのチャーリーパーカーも女性のコツコツ音を聞いたときにあまりにも心地の良い音色に思わずその音に合わせてサックスをプレイしたという話は、僕の中だけの伝説だ。
寝るときに、外からコツコツ音が聞こえると耳を澄ましてしまう。
コツ、コツ、コツ、コツ
嫁は履かない。
持ってるのかどうかさえ疑問だ。
持っていない、それだけで、結婚してしまったことを後悔しそうな勢いである。
仮に、コンパをしたとしよう。4対4くらいの。
左からべっぴんさん、べっぴんさん、ひとつ飛んで、べっぴんさんの4人だとしよう。
だが、そのひとつ飛んでの人がハイヒールを履いていて、他のべっぴんさんが履いてなかったとしたら、僕は迷うことなくひとつ飛んでの彼女を口説くことだろう。
それぐらい好きだ。
すごくたまに、祇園なんかに行くことがあるけど、あそこはコツコツ音のオーケストラがいる。
僕はそれだけで満足だ。
女性の皆さんは年齢、容姿に関わらず、積極的にハイヒールを履いてもらいたい。
「アタイ、普段は履かないけど、アナタがいうから、オゼキがいうから」
と言葉を詰まらせていう姿を想像する。
もし僕があのスタッカートのきいた内閣総理大臣にとって変わったなら、迷うことなく「ハイヒール助成金」(助成と女性をかけたとてもウィットにきいた政策)を予算から無理矢理捻出させるだろう。
今日も5時過ぎになると、近くのOLさんが会社の近くを歩いてコツコツ音を聞かせてくれる。
たまにコツコツ音が下手な人もいる。
カツカツカツカツという音になる。アシュラマンじゃないんだから。もっと鍛錬して欲しい。
女装を趣味としたドラァグクイーンでも可。逆にそう言う人たちの方が、積極的にハイヒールを履きたい衝動なのではないだろうか。
コツコツ音だけをレコーダーに録音して、ipodでずっと聞いていたい。
自転車に乗りながら、イヤホンをして聞いていると、おまわりさんに注意されるだろうが、
「いや、コツコツ音を聞いてるだけですけど」と言い返してやりたい。
僕のいつも使っているマウスのクリック音をコツコツ音に変えられないだろうか。
僕の声帯がコツコツを基本とした音階から出る声にできないだろうか。
月1万円くらい払うので、365日コツコツ音を聞かせてくれる人はいないだろうか。
ハイヒールを購入しようか。
「この店で一番音の良いハイヒールをください」と言ってみようか。
ハイヒールを履こうか。