職場の近所にいるご老人3選
職場にて良くタバコを吸うのに外に出るのだが、土地柄?なのか、一般的なのか多種多様な人たちがいる。
随分前からなのだが、そんな人たちを御紹介しよう。
彼はなぜ車椅子に乗る必要があるのだろうか
近くに病院があるのでそこから来られているのだろう、車椅子に乗った男性がいる。その乗り方は僕の車椅子の概念を大きく覆す乗り方だった。
足を動かしているのである。
思わず二度見してしまった。何とも器用に、素早く足を動かしているのである。よく見ると、片腕が悪そうなのだが、それが車椅子に乗る要因にはならない。すごく速かった。
バス停の中心で何かを叫ぶ
昼くらいに、外へ出るとバス停でバスを待っている男性のご老人がいる。見た目は普通の、そこらじゅうにいる方なのだが、僕がタバコに火を付けている瞬間、彼はいきなりバス停に向かって何かを叫び出したのだ。
車の音がうるさいので何を言っているのかは全くわからない。しかし、彼は次の日も、また次の日もだいたい同じ時間に、同じバス停で、何かを叫んでいるのだ。
叫んでいる時、飛び跳ねるように縦横無尽に動いている。
僕はその様子を見た日から彼のあだ名を「おさむちゃん」と名付けた。
バランスが良いのだろう
普段は手を後ろにやり、背中側の腰にその手を添えて歩いている男性のご老人が、
雨が降ってきて、濡れたらアカン!と思ったのか、赤信号の横断歩道を無視し、早足で行ったときの様子が、
鳥が羽ばたくがごとく、後ろに手を伸ばし、動くその様はとても優雅に見えた。
早く歩くにはバランスが良いのだろう。
そのおじいさんは、その横断歩道を渡り切った後、通常の速さのスピードで歩き出したが、翼は広げたままだった。