レバ刺しを食わせろ

思ったことを間違ったまま書いている

なぞる

仕事は何してるんですか?

と聞かれて、

いつも少し言葉に詰まる。

「印刷屋」と答えて「へぇ」で終わったならそれでいいのだが、「印刷?って、何するんですか?」と聞かれたら、すごく言葉に詰まる。

デザイン、といっても、すごくそんな大それたことでもないし、DTPって言ってもそこからまた「?」が続くので言えない。いつも、

「デザインみたいなのをやってる」ととても曖昧な言葉で返すのだが、「えぇーデザインってすごくないですか!」と僕の気持とは裏腹にポイントを上げるのをやめて欲しい。

実際、とても地味な作業ばかりで簡単な名刺も、伝票や、細かいものまで根気もいる作業ばかりだ。たまにデザイン的なものもやることはやるのだが、僕はどちらかというと、本の編集作業とか先述の細かい作業の方が合っているみたいだ。

今日も、

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何かの飾りを延々とクリックしながらなぞっていた。

もっとはっきりしたものなら時間もかからないし、簡単なのだが、支給されたものが印刷物のみでしかもとても薄く、スキャンして濃度を思い切りアップさせてコントラストを付けてから、ひたすらクリックしていたのでとても神経を使う。

この飾りを作成するのに、3時間もかかったのだが、これを使用するスペースは最終印刷物のわずか1割もいかないっていう空しさ。

 

クリックをしている最中、間違ってるんだろうけど、間違ってはいるんだろうけど、「ああ、伊能忠敬の気持ちがわかったわ」と思っていたのはここだけの話にしといてください。

 

伊能忠敬: 日本を測量した男 (河出文庫)