なぜオーヤンだけなのか
アイデンティティという言葉がある。
これを音読してほしい。
アイデンティティ
「ティティ」というところを殆どの人はおおよそ一文字発音で読むだろう。
ティティがなめらかに言えると、とてもかしこく聞こえる。
洋菓子に例えると生クリームのようななめらかさ。
次にこちらを音読してほしい。
オーヤンフィフィ
もちろん欧陽菲菲のことを申しているのだが、音読したら、フィフィが「フイフイ」になっていないだろうか。
二文字音読である。
私は未だかつて欧陽菲菲を「フィフィ」となめらかに言っている人を知らない。「フイフイ」が圧倒的多数だ。
絶妙なタイミングであればピューと口笛さえも出てしまいそうな語彙、フイフイ。
彼女は本当は「フィフィ」と読んで欲しいのにみんながなぜか「フイフイ」と呼ぶから、遠く台湾から右も左もわからない日本で、いつもニコニコしているけど、日本のみんなもやさしくしてくれるけど、でもみんな「フイフイ」と言う。彼女は一人楽屋で涙しているのを作詞、作曲家でもある伊藤薫が見つけ、作り上げたシングルが「ラヴ・イズ・オーヴァー」だ。
このタイトルも見て欲しい。
「ラブ」が「ラヴ」、「オーバー」が「オーヴァー」とひとひねり加えているのも意味深だ。
それは歌詞の中にも欧陽菲菲の「フィフィ=フイフイ論」に対する結論だとも言われている。
ラヴ・イズ・オーヴァー 悲しいけれど 終わりにしよう キリがないから