愛はおしゃれじゃない
今、「猿の惑星」を読んでるんです。通勤電車の中で。
映画の原作本なんですけど、今までそれで面白かったのが「エデンの東」ね。
面白くて、誰かにこの面白さを伝えたいっていつも読み終えた後思うくらい。でも話したことあるのが記憶の中では1人ですけど。まあその人も人の話を聞くのがお仕事みたいなもんですから「何言ってんだ」くらいのもんなんでしょうけど。
で、「猿の惑星」。
猿の惑星ってほら、人間が降り立った星が猿の惑星で、その人間がその星を支配する猿たちに捕まるんだけど、何とかして逃げ出して逃げ続けてたら、こう沿道なんかから「頑張れー!」って声かけられたりして中継している武道館からはAKBと若手の女芸人がZARDの「負けないで」を歌って募金3億円くらいもらうっていう制作費10億円をかけた、大変不条理な面白い展開で、逃げた先に見つけたものが砂に埋もれた自由の女神で
「ここが地球だったのかーーー!!!」
っていうオチなんですけど、DVDのパッケージが始めからネタバレしてるっていう猿の惑星。
逆にアレを本で読みたくて読んでるんですけど、原作はどうやら違うみたいなんですね。
それで、いつものように電車に乗り、さあ読み始めようと本を取り出しながら空いている場所へ腰を下ろした瞬間、妙な臭いが。ーカメムシだ。カメムシの臭いだー
隣りには若い女の人が。
まさかこの女、むさい僕が隣りに座ったもんだから拒否反応を示すための臭いなのだろうか。
そんなことを思いながらチラチラと見ていると向こうも僕の方をチラチラ見るじゃないですか。
僕はこの時この若い女の人が「カメムシ臭くてゴメンネ」っていう合図なのだと確信し「いや、気にするな」という表情で京都駅までやりすごしたんですけど、駅に着いてカバンを背負おうとしたその時、戦慄が走りました。
「カメムシ付いてるの、僕だったのかーーー!!!」
(肩)
~Fin~